家主が自分でポータルサイトに出稿できるサービス 掲載物件のアクセス数や反響状況がわかる

2022年05月27日

SIRE(サイアー:東京都目黒区)が提供する「ECHOES(エコーズ)」は、家主が「SUUMO(スーモ))」「HOME’S(ホームズ)」「at home(アットホーム)」などの大手不動産ポータルサイトに、自ら賃貸物件情報を登録し、掲載できるサービスです。掲載した物件のアクセス数など、反響情報を把握することができます。また、内見誘致などの営業活動をECHOESが行うほか、成約時の賃貸借契約を、不動産会社に任せることができます。

ECHOES(エコーズ) / SIRE

▲内見情報やSUUMOなどでの閲覧数や反響数が確認できる

自主管理も、管理委託する家主も利用

「ECHOES」は家主が自分の意志で、3大ポータルサイトに物件情報を掲載できるサービスです。掲載料は1物件当たり月3300円(※1)です。本来、宅地建物取引業者の免許を持つ不動産会社以外、各ポータルサイトに掲載することはできませんが、SIREが掲載主となることで、実現したサービスです。



▲入稿以後の反響対応や内見、契約も任せることができる

自主管理する家主は当然ながら、管理会社に委託する家主も利用できるのが特徴です。これは、家主と管理会社の関係性を尊重し、影響を与えない仕組みだからです。部屋探しをするユーザーから反響があると、「ECHOES」が内見のアポイントを取得し、提携する仲介会社が実際の内見を担当します。 

申し込みに至った場合の賃貸借契約については、自主管理物件の場合はSIREが、管理委託された物件は管理会社が担当します。

内見して成約しなかった理由、電話で聞き取り

「ECHOES」を使うと、部屋探しをするユーザーの物件に対する関心度や評価を知ることができます。ウェブ上の管理画面で、掲載した物件の情報をどれくらいの人が見ているか、問い合わせが何件あったか、といった反響を確認できます。さらに、内見したものの成約しなかったユーザーに対して、申し込まなかった理由をエコーズが電話で聞き取っており、これらの情報も管理画面に残されます。

反響率140%、ポータルサイトでの高い反響率

「ECHOES」を使って掲載した物件の反響率は平均140%、反響内見率は平均40%(2022年3月現在)です。特に繁忙期の掲載反響率は200%を上回り、ポータルサイトに掲載された物件の中でも好成績を残しています。これは、「ECHOES」が、「SUUMO」が定める検索されやすい物件情報の基準にのっとり、家主による掲載情報の入稿を支援するからです。「SUUMO」では、検索にヒットしやすくなるポイントとして、写真、周辺環境、コメントなど入力すべき物件情報を点数制(評点制)にしています。入力項目が多く点数が高いほど情報の精度があがり、検索されやすくなるのです。「ECHOES」はそのロジックを踏まえています。

▲いつも通りに管理会社を通した契約締結が可能

また、「ECHOES」から掲載される物件情報が、ユーザーにとって目新しい物件になりやすいことも反響を伸ばす結果につながっています。例えば、戸建て物件は不動産会社による掲載が少ないため、ポータルサイトで目立ちやすくなります。そのため、古家再生物件、特殊物件などを所有する家主の利用も目立ちます。

■利用者の声

内見した人のコメントは必ず見る

反応見ながら内容更新できることがメリット

家主 水野智之さん

家主の経営実務検定を運営する(一財)日本不動産コミュニティーJ-RECで、公認コンサルティングマスターの資格を持つ水野智之(東京都練馬区)さんは、2020年のサービス開始時に「ECHOES」に登録、その後所有物件に空室が出ると同時に利用を始めました。確実に所有物件をポータルサイトに掲載できることが導入を決めた理由でした。所有不動産を自主管理しているため、ポータルサイトに掲載するには仲介会社に依頼する以外方法がありませんでした。掲載を見送られることも多かったといいます。

「ECHOES」を利用するメリットは、掲載後のポータルサイトでの検索数や、反響数を知れることだと言います。

「検索数の少ない物件は写真を替えてみたり、物件情報を更新するなどして、アピールポイントを変えて、検索数を増やすようにしています」(水野さん)

 水野さんは所有する不動産で空室が出ると「ECHOES」に掲載します。掲載後、契約までの期間は平均で約2ヶ月。これまでに掲載した実績でいうと、他では成約しにくい戸建て賃貸を中心に、練馬区内の築28年のマンションを掲載し、1カ月間の掲載で検索ヒット数は720件、閲覧数は160件でした。その後内見が2件入り成約につながったそうです。

 また、内見したけれども契約に至らなかった人のコメントは、将来的な空室募集の対策になるといいます。コメントを元に手を加えると、早期入居にもつながりやすいといいます。「家主が、部屋探しをする人の考えを知るのは難しいものです。内見者のコメントは必ず目を通すようにしています」(水野さん)

自主管理物件を家主が自分でポータルサイトに掲載できるECHOES(エコーズ)
木津雄二社長(株式会社SIRE)

創業のきっかけ、リクルート時代に受けた家主からの要望

木津社長はリクルートコスモス、賃貸管理会社、リクルート住まいカンパニーを経て「ECHOES」を始めるためにSIREを起業しました。リクルート時代に、セミナー講師として全国で話していた時に、家主から「自分でポータルに掲載することはできないのか」という要望をたくさん受けたといいます。「自分で広告出稿したい、ユーザーの声を直接聞きたい」と考える家主が多かったことを知り、起業を決めました。

「『ECHOES』のビジネスモデルは、1件でも多くの物件を早期に成約させることが、利益に直結する仕組みです」(木津社長)。これは、内見を担当する提携不動産会社から得る紹介料を収益の柱としているからです。家主から受け取る掲載料は、ポータルサイトに支払う費用にそのまま回るため、利益にはなっていません。「成約しなかった理由の聞き取りなど、『ECHOES』で掲載された物件の早期成約に全力を注げるのは、当社の利益が家主様の利益と完全に一致するようなビジネスモデルになっているからです」(木津社長)

一部では、管理会社も利用しています。1戸単位で利用できることや、契約に至らなかった内見客の反応を知ることは、管理会社の空室対策としても有効なようです。

【商品概要】
名称:ECHOES
(※1)利用料:ポータル掲載料(1件)3300円/30日間、成約時システム利用料3万3000円、 【オプションプラン】間取り図プラス(間取り図作成)550円/1室、物件写真プラス(物件写真撮影代行)1万6500円、間取り図・物件写真プラス(間取り図作成+物件写真撮影代行)1万7050円 ※ポータル掲載料は物件をポータルサイトに掲載している期間に発生、システム利用料は自主管理の物件のみ発生、いずれも税込
その他特徴:「かんたん登録」機能、複数ポータルに掲載、反響情報を毎週アップデート、契約まで実施(自主管理物件)、管理委託物件でも利用可能

【会社概要】
社名:SIRE
代表取締役:木津雄二
資本金:1億1900万円(資本準備金含む)
事業内容:システム開発事業、メディアを活用した賃貸募集、プラットフォーム開発、不動産事業(賃貸・売買仲介事業、不動産管理事業、オーナーコンサルティング)
従業員数:20人(2022年4月現在)
本社所在地:東京都目黒区下目黒3-4-2 タムラビル5F
連絡先:電話03-5941-7450