LGBTQ専門の賃貸仲介誕生 当事者が接客し「相談しやすさ」を訴求

2021年03月22日

Livmo(リブモ:東京都港区)がLGBTQ(性的少数者)専門の部屋探し支援サービスを始めました。主導するメンバー4人はいずれも20代でLGBTQの当事者。LGBTQへの共感力を強みに、顧客が安心して部屋探しができるよう、サポートするそうです。

▲LGBTQの当事者である4人。Livmoの社員として部屋探しを支援する
▲新サービスのロゴ(企業HPのトップ画面)

完全予約制で部屋探しをサポート

Livmo(リブモ) / KATATI(かたち)

 『KATATI(かたち)』は、LGBTQ専門で、1都3県を対象に完全予約制で部屋探しをサポートするサービス。顧客へのヒアリングを経て希望の物件を探して提示し、内見後、正式に契約して賃貸仲介手数料や付帯サービスによる手数料を得るという流れです。

 『KATATI』は、民泊・シェアハウスの企画・運営会社、Livmoの新事業として始まりました。在籍しているLGBTQの20代社員4人が主導。このうち2人が、YouTubeチャンネル「エルビアンTV」の名で活動し、9万人超の登録者を抱えています。この基盤を生かして新サービスの利用者数を増やしていく考えです。源侑輝社長は「きめ細かいニーズに対応できる」と期待します。

 日本でも人口の1割近くを占めるというLGBTQですが、実は部屋探しに苦労する場面が多いようです。例えば、カップルで同棲する際は「2人入居可」を掲げている物件に問い合わせる必要があり、そこで「レズビアンです」と従業員やオーナーに打ち明けるには、心理的ハードルが高いもの。さらに、オーナーに納得してもらえるかの不安もあります。結果的に「同性同士だと『ルームシェア可』の物件を探すほかない」と選択肢が狭まっているのが現状です。

 運営メンバーの1人は、「女性同士のカップルの悩みを共有できたり、ストレスなく話せると好評をいただいている」と語ります。そして、さらなる課題が不動産事業者との交渉です。紹介する物件は、Livmoの管理物件約300戸のほか、外部の物件を取り扱う必要性も。今後は、いかに関連事業者や賃貸業界での理解を深められるかもカギとなりそうです。

【商品概要】
名 称:KATATI
価 格:賃貸仲介手数料、付帯サービスによる手数料
    ※具体的な金額はLivmoに問い合せを
その他:完全予約制。賃貸・売買物件対応可能エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉


【会社概要】
社名:Livmo(リブモ)
設立:2012年「妄想作戦会議室」設立、2015年社名を「Livmo」に変更
代表取締役:源 侑輝
資本金:800万円
事業内容:民泊・シェアハウスの企画・運営、不動産サービス
本社所在地:東京都港区元麻布2-6-18
連絡先:問い合せフォーム、または、電話03-4405-9420