建物の防犯性能を現地で診断する資格制度  取得するのはリフォームや大規模修繕施工会社のスタッフ

2021年12月30日

 一般社団法人全国防犯住宅推進機構(東京都板橋区)は、防犯に関する知識を身に着ける「トータルセキュリティアドバイザー」という資格制度を活用し、住宅の防犯診断を推進しています。資格の取得者には、リフォーム会社や大規模修繕施工会社のスタッフが多くいます。防犯性の視点から建物の構造をチェックし、それぞれの建物に合わせた防犯のアドバイスをします。

▲建物全体だけでなく、外壁や電柱の位置など多角的にチェック
▲玄関周りは鍵を含めて、重点的にアドバイスを行う

周辺環境により、必要な防犯対策は変わる

一般社団法人全国防犯住宅推進機構/防犯診断

 診断は、電柱、柵、塀の位置や距離など、建物の外から始まります。駐車場や建物の裏側など死角になりやすい場所に対しては、防犯性を高めるための対策を提案します。防犯用の砂利など、防犯性能を活かすための正しい使い方が知られていない商材について、使い方の指導をする機会も多いようです。中島大作代表理事は「住まいのセキュリティーを強化しようと防犯カメラや夜間照明を設置しても、効果を発揮しない場所に設置しているケースが多い」と話します。診断は、建物周辺だけでなく、最寄り駅までの周辺環境まで調査の対象となります。

▲防犯砂利など手軽にできる防犯方法やアイテムも物件に合わせて提案する

 協会に診断の依頼が入ると、資格を取得した企業のスタッフが現地に赴きます。資格取得者には、大規模修繕やリフォーム施工会社が多くいます。防犯の相談が、外壁や防水設備といった建物補修の相談につながるからです。

 また、資格取得者には、起こりうる犯罪を予測して未然に防ぐ「予知防犯」の意識を広める啓蒙活動を奨励しています。この活動を通じて、1つでも多くの犯罪を減らすことを目指しています。

【商品概要】
名称:トータルセキュリティアドバイザーによる防犯診断
価格:立地や物件状況によって異なるため要問合せ

【団体概要】
団体名:一般社団法人全国防犯住宅推進機構
設立:2016年
代表理事:中島大作
事業内容:防犯マンション・防犯アパート・防犯戸建住宅の新築・改築・リフォーム、防犯に関する検証並びに対策の提案、地域防犯および防犯意識を高めるためのセミナーの開催、防犯マニュアル作成等を通じた啓蒙活動 等
本社所在地:東京都板橋区双葉町33番1号
連絡先:電話03-6914-9720