シングルマザーの住まい探しを支援する 賃貸住宅の事前審査システム
2021年08月27日
一般社団法人日本シングルマザー支援協会(神奈川県横浜市)は、家賃債務保証のCasa(カーサ:東京都新宿区)と共同で、シングルマザーの入居を拒まない賃貸住宅の事前審査システム「Kari flower(カリフラワー)」の提供を始めました。日本シングルマザー支援協会の会員向けサービスで、入居できる住まいの紹介を受けられるシステムです。
シングルマザーの住まい探しだけでなく、就職や家賃問題をサポート
日本シングルマザー支援協会・Casa / Kari flower
シングルマザーを支援する同協会と家賃債務保証のCasaは、賃貸住宅の契約に苦労するシングルマザーの実態を改善しようと以前から共同で取り組んできました。収入と家賃の相場について学ぶセミナーを協会会員向けにCasaが開催したり、入居しやすい住居の紹介をしたりするなどです。「Kari flower」は入居を拒否される不安の払拭をするために、立ち上げたものです。
「協会に届く相談には、離婚、就職、家探し、子供の教育など幅広い。相談内容を一つずつ解決することも重要だが、相談者に応じた総合支援が重要。具体的には、就職支援をしたら同時に収入に応じた家賃について伝え、家探しにも協力するなど。会員の心の支えになることも大切」と同協会の江成道子代表は話します。シングルマザーに対するイメージで、確固たる根拠もないまま入居を断られるケースや、過去に隣人とトラブルを起こした入居者がいたことを理由に入居を拒むオーナーは珍しくないといいます。
こうした実態に即し、シングルマザーが不動産会社や家主と直接やり取りせず、住まいを探せる環境を整備したのが「Kari flower」です。Casaによる家賃保証サービスの事前審査と仲介ネットワークを利用して、シングルマザーが入居できる賃貸物件を紹介するものです。
シングルマザーが賃貸契約に苦労する要因として、急激な生活環境の変化による収入面の不安を指摘されることが多くあります。「入居者のサポートをしている中で、シングルマザーが養育費を受け取れない現状を知り、シングルマザーをサポートする養育費保証ができました」とCasa養育費相談室の荒井裕子さんは話します。また、元夫が支払う養育費の滞納も問題の一つです。
「今後、受取者のサポートに加えて、支払者側のサポートもできるようにしていきたい」(荒井さん)。Casaでは、養育費の支払いや毎月の請求に不安を抱く人のために養育費保証を用意しており、日本シングルマザー協会でも案内を行っています。
名称:Kari flower
価格:日本シングルマザー協会会員向けサービス・利用無料
団体名:日本シングルマザー支援協会
設立:2013年
代表理事:江成道子
事業内容:シングルマザー自立支援、女性起業支援、企業コンサルティング、各種研修事業、行政受託事業、地方移住支援等
所在地:神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-12-10 千菊ビル301
連絡先:045-534-8849
社名:Casa
設立:2013年
代表取締役社長:宮地正剛
資本金:15億円
事業内容:家賃債務保証事業、養育費保証事業、プラットホーム事業
本社所在地:東京都新宿区西新宿2‒6‒1 新宿住友ビル30階
連絡先:03-5339-1143(平日10:00~15:00※土日祝日・年末年始を除く)