オーナー向けの建物巡回報告を自動作成 外注先への発注、入出金もまとめて管理

2022年10月27日

 賃貸住宅管理業法の施行により、賃貸管理会社は、管理契約を交わしたオーナーに対して、当該不動産の経営状況に関する定期的な報告を行うことが、義務付けられました。求められる報告内容は主に3つです。家賃や工事代金などの入出金に関するもの、共用部をはじめとする建物状況に関するもの、入居者からの問い合わせと対応に関するものです。アセットコミュニケーションズ(東京都渋谷区)が提供する「AssetApps-BMクラウド」を使うと、管理会社は、これら建物管理に関わる報告書作成業務をひとつにまとめて、大幅に自動化することができます。

AssetApps-BMクラウド / アセットコミュニケーションズ

社内外に散らばった業務関連書類を クラウドでとりまとめる

▲情報をクラウドで一括管理するので、管理会社は必要な時にほしい情報にアクセスできる。定期報告は現場で作業後に速やかにデータ化され、仕分けされていく

 賃貸住宅管理業法が、オーナーに報告すべき内容として求めるのは、主に「入出金明細」「建物メンテナンス状況」「入居者対応」の3点です。管理会社によっては、個々の業務を、社外の取引先に委託していることも少なくありません。社内で行う場合も、担当者が異なることがあります。その結果、報告書の作成者、報告者、保管場所が、すべて異なるという状況が生まれやすくなります。 

「AssetApps-BMクラウド」は、社内外に散らばった建物管理に関わる報告書を、クラウド上でとりまとめることができます。例えば、定期的な建物の清掃・点検・補修業務、また、入退居時のハウスクリーニングや原状回復工事といった業務について、「発注」「作業報告」「請求明細」などの情報を一括管理します。同時に、欲しい情報をいつでも取り出しやすいようにデータベース化します。その際、オーナーに提出する報告書も管理会社の業務を増やさずに作成されます。

協力会社も管理会社も手間をかけず オーナー向け報告書を作成

▲オーナー向けに整えられた写真付き報告書の例。「AssetApps-BMクラウド」で管理すれば、受け取った業務報告をそのまま、オーナーへの定期報告に使うことができる

 「AssetApps-BMクラウド」では、協力会社(清掃等)の担当者が報告書を作成する際に、複数のテンプレートから、報告すべき内容に適したものを選ぶことができます。7年前の「BMクラウド」運用当初より、オーナー向け報告を前提とし、経験ノウハウを蓄積。オーナーにそのまま提出できる書式に統一しています。そのようにして、管理会社の業務負担を増やさず報告業務に対応することを目指します。

 元来、建物管理業務を受託する、清掃会社、コールセンター、工事施工会社などの外部企業にとって、業務報告する対象は賃貸管理会社の社員です。そのため、これまでの報告書は管理会社向けに作られることが大半でした。 一方で、管理会社にしてみると、発注先企業から受け取った報告書を、オーナーにそのまま渡すことはできませんでした。作業実態を知られてまずい訳ではなくても、報告書で使われる言葉がオーナーに見せるものになっていないからです。そのため、管理会社は文章をオーナー提出用に書き換えなければなりませんでした。「AssetApps-BMクラウド」で報告書を管理すれば、管理会社の手間を省くことができます。

▲清掃報告の例。作業員は専用のワークアプリを利用して報告書を作成。「サービス種別フォーマット」からその日のタスクのアイコンをクリックし、デフォルトの報告書式に内容を入力し、写真をアップ。「下書き保存」機能で保存。「挨拶文テンプレート」を使って、作業員も簡単にオーナー向けの書式に変更できる

修繕計画の提案につなぎ 新たな収益源を創出

▲管理会社の利用画面。物件ごとに定期報告書や入出金明細などがまとめられ、過去の業務履歴も確認でき、中長期修繕計画なども立てやすい

 「AssetApps-BMクラウド」を使うと、定期巡回業務を徹底するための業務管理にも役立ちます。定期報告するためには、現場から写真を送信するなどの現場巡回が不可欠です。「AssetApps-BMクラウド」は、巡回するスタッフの配置やスケジュール管理も行います。作業を滞りなく進めることができ、管理業務で得られた建物の情報を、データに蓄積していきます。

 詳細な報告書を定期的に提出することは、オーナーの信頼獲得につながります。これにより、管理会社は、建物の修繕計画や運用といった、専門的で付加価値の高い提案を行いやすくなります。「建物に関する定期報告は、外壁塗装や給排水の整備など、建物の状態に合わせた修繕計画の根拠を示す材料になります。管理会社がプロパティマネージャーとしての役割を果たすことにつながります」(近藤社長)

施工会社として培ったノウハウが システムに詰まっている

 アセットコミュニケーションズは、システム開発会社を母体としながら、ビルメンテナンス業務に就く作業員70人を抱える施工会社でもあります。「AssetApps-BMクラウド」の報告書作成機能は、当初、自社の定期報告業務を効率化するために作られました。「現場の作業員が、オーナーに提出する報告書を作るにはどうすればよいか」を考え、状況に合わせて書式を選ぶ形にたどり着きました。業務の現場で得たノウハウを、機能の細部に実装したのが、「AssetApps-BMクラウド」の強みです。

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 アセットコミュニケーションズは、建物管理に必要なビルメンテナンス業務の一式をWEBアプリで提供し、2022年11月現在、不動産管理会社やオーナーなど、約1400社と取引をしています。「定期報告書は、建物管理業務において、他社との差別化を決定づける役割を担う」と近藤社長はその重要性を語ります。

【商品情報】
商材名:AssetApps-BMクラウド
費用:初期費用無料。ユーザーアカウント利用料は1ID無料、2~5 ID月額5000円、OEM利用料月額2万円(すべて税別)※詳しくはアセットコミュニケーションズへ問い合わせを
対応業務:ネットショップ(受発注/ショップ運用)基幹業務(契約管理/会計)現場管理業務(スケジュール生成/ワークフロー管理/報告)履歴(共用部・専有部メンテ履歴/修繕履歴)請求(請求明細/インボイス帳票発行)
対応エリア:全国
【会社情報】
社名:アセットコミュニケーションズ
設立:2011年
代表取締役:近藤統嗣
資本金:1000万円
事業内容:オーナーアプリ「AssetApps」、建物管理システム「BMクラウド」、不動産ネットショップ「BMクラウド ネットショップ」などの開発・運用
従業員数:35人(パート・アルバイト含む)
BMクラウド本部所在地:東京都渋谷区猿楽町29-8ヒルサイドテラスE棟32
連絡先:問い合わせフォーム、または、電話03-6277-2196(平日9:00~18:00)