1万5000件のプランニング実績で管理会社をサポート、リノベーションによる空室対策

2022年06月30日

　朝日リビング（大阪市）には、リノベーションによる空室対策で、家主や管理会社をサポートする『女子力企画室』というプランニングチームがあります。特徴は「周辺環境の調査」「入居対象の再選定」「競合物件の洗い出し」を通じて、対象物件の強みと課題を洗い出すマーケティング調査です。調査内容と家主の予算を前提に、内装や外壁、エントランス、エクステリアなど建物全体を見渡したうえで、いま最優先で必要な箇所の改善プランを作成します。完成したプランをもとにリノベーションをすることで、入居率の向上・収益性の改善につながります。

女子力企画室 ／ 朝⽇リビング

現地調査で洗い出す、周辺環境、入居対象、競合物件

　入居率向上や収益性の改善につながるプランづくりの裏付けとなるのは、2014年から賃貸住宅で15000件ものプランニングをしてきた、空室対策リノベーションの実績です。環境、前提条件が異なる物件の施工前後のデータが蓄積されており、対象となる物件にあった提案のための豊富な参考資料として活かされています。一方で、市場の変化が早いことから、マーケティング活動において注力するのは対象物件とその周辺の徹底した現地調査であり、「入居者ターゲットのニーズに応える」という考え方が、すべてのプランナーに共通するスタンスです。

豊富なアイデアから生まれるリノベーションによる空室対策

　女子力企画室には30人以上のプランナーが在籍し、全国23拠点で業務についています。新社会人から子育て中の母親まで顔ぶれは多彩。進行中の案件や過去の事例を共有し、別の地域に勤務するプランナーが意見やアドバイスをお互いにできる体制を整えています。提携する管理会社は、現地調査の結果と分析をもとに、豊富なアイデアを盛り込んだリノベーションプランで空室対策を行えるようになります。

　家主の視点にたち、入居促進や退去抑制、収益性の改善を考慮したリノベーションプランを作成しご提案することが、女子力企画室の仕事です。

週2～3件を現地調査、入社9年でプランニング実績500件以上

　荒木さんは、リノベーションを目的とする賃貸住宅の現場調査や物件診断を、週2～3件のペースで行っています。営業とプランナーがタッグを組んで現地に向かい、管理会社と相談をしながら、家主にとっても入居者にとっても最適なプランを検討していきます。

　依頼を受ける内装と外装の比率はほぼ半々だそうです。内装の場合は「原状回復しても空室が埋まらない」「長期空室のままなので改善したい」といった内容が多く、外装の場合は「築年数が経って、見た目や機能が時代遅れになっているが、何からやればよいかわからない」といった相談が入るといいます。

　これまでに500件のプランを立ててきた荒木さんですが、求められるのは、デザインやオシャレさといった見栄えだけではなく、物件が抱えている問題の解明と解決方法の提示だといいます。

「費用を抑えることばかりに注力してしまうと、暮らしやすさが改善されず、結局入居が決まらないというケースがあります。入居が決まらなければ、オーナー様の収益改善にも繋がりません。反対に費用をかけすぎてしまうと、賃貸経営を圧迫してしまいます。女子力企画室では、費用をかけすぎずに入居につながるプランづくりを意識しており、それがオーナー様、入居者様の満足に、そして管理会社様からの信頼に繋がっていると考えています」（荒木さん）。

　オーナー、管理会社、入居検討者、三方にとって良いプランニングを心がけているそうです。

賃貸物件改修の専門会社、2014年に女子力企画室を創設

　朝日リビングは、賃貸住宅の修繕・リノベーション事業により年商の７割を売り上げています。外壁塗装の施工会社として1978年に創業し、賃貸物件の改修を軸に成長しました。賃貸マンションの案件が増える中、2014年にリノベーションの専門部署「女子力企画室」を創設しました。

　女子力企画室は女性プランナーだけで構成された賃貸リノベーションのプロフェッショナルチームです。幅広い年齢、経歴を持つ人材が、女性ならではの目線で入居者や物件の問題を解決するための仕事をしています。