補助金とコンシェルジュにより、賃貸住宅の断熱改修を力強く支援

2026年07月08日

 気候変動の影響により、住宅の温熱環境の重要性が高まる中、室温を快適に保つ住宅の断熱改修が注目されています。窓やドアなどの開口部を断熱化することで、夏は熱中症リスクを低減し、冬は暖房熱の流出を防ぎます。断熱改修は、居住者の快適な住環境を実現するとともに、省エネによる光熱費抑制も期待できます。
 東京都では、手厚い補助金と専門知識を有する「コンシェルジュ」による伴走支援の両輪で、賃貸住宅の断熱改修を力強く支援しています。物件価値の向上や空室対策といった、経営課題の解決にもつながる本事業の概要と、活用メリットなどを解説します。

東京都/東京都賃貸住宅断熱・再エネ×コンシェルジュ事業


賃貸住宅の断熱改修を手厚い補助金で支援

概要


「断熱改修は費用がかかる」そう思って踏み出せずにいるオーナーに朗報です。現在、東京都では省エネ性能診断から断熱改修まで、費用の大部分を補助する制度を実施しています。対象は都内の賃貸住宅を1棟単位で所有するオーナーです。高断熱窓・高断熱ドア・断熱材の改修工事に活用できます。

補助金の内容

① 省エネ性能診断(補助率10/10)

補助金の活用により自己負担を大幅に抑えつつ、現状の省エネ性能の把握が可能です。

項目 補助上限額
省エネ性能の診断・表示 120万円/棟
診断用現況図面作成 10万円/戸

② 断熱改修(補助率2/3 国の補助金併用可)

改修工事費用の3分の2が補助されます。さらに国の補助金「先進的窓リノベ2026」と組み合わせることもでき、場合によっては補助率が最大10/10になるケースもあります。

改修内容 補助上限額(1戸あたり)
30万円
ドア 27万円
断熱材 60万円

補助金を活用して、断熱改修をするメリットとは

◆入居者ニーズへの対応
Z世代を中心とする若い世代は、高断熱仕様の実家で育ってきたケースが少なくないようです。そのため、賃貸住宅における夏の暑さ、冬の寒さへの不満を感じやすい傾向にあります。またペット飼育世帯や子育て世帯では、省エネ性能や居住快適性への関心が高いという声もあります。
断熱性能が上がれば、快適さが増すだけでなく、光熱費の負担も軽くなります。入居者にとってのメリットは、そのまま満足度の向上と長期入居にもつながります。

◆物件価値の向上
断熱改修をきっかけに、更新時の賃料維持や退去後の賃料引き上げにつながった事例もあります。不動産ポータルサイトでは省エネ性能を掲載する物件数が増加しており、住まい探しにおける一つの検討要素となっていくと考えられます。
2025年からは新築住宅への省エネ基準適合が義務化されました。高断熱住宅の供給が本格化する中、既存の賃貸住宅も、中長期的な競争力を見据えて対応するタイミングが来ているといえそうです。


補助金を活用したコストイメージ

実物件(間取り:1K)をもとに試算した、1戸あたりのコストイメージをご紹介します。

※全て税抜金額

◆内窓を1カ所設置する場合(図①)
実質負担額 3,000円/1戸

施工内容:「内窓(W1650×H1800)」
材料/施工費:180,000円


◆ 内窓を1カ所、ドアを1カ所設置する場合(図①・②)
実質負担額 83,000円/1戸

施工内容:「内窓(W1650×H1800)」と「マンションドア」
材料/施工費:420,000円

1戸あたりの改修コストと補助金の内訳(例)

※高断熱ドアは、高断熱窓又は断熱材とあわせて改修した場合に補助金の対象になる


賃貸住宅オーナーの不安や疑問を解消するコンシェルジュによる伴走支援

「補助金の申請って複雑そう」「どこに相談すればいいかわからない」。オーナーのそんな不安や疑問に応えるため、東京都に登録された専門知識を有する事業者が、コンシェルジュとして、省エネ性能診断から断熱改修まで無料で伴走支援します。

STEP 1

コンシェルジュ支援申込

電話または専用ウェブサイトから申し込むと、コンシェルジュが訪問します。 省エネ性能診断の進め方や使える補助金について、その場で説明を受けることができます。

STEP 2

省エネ性能診断の実施

現状の断熱性能を診断し、コンシェルジュが改修プランを提示します。 どこをどう直せばよいかが明確になります。

STEP 3

断熱改修の実施

プランに沿って工事を実施します。 補助金申請の手続きも、コンシェルジュがサポートします。

STEP 4

省エネ性能表示

改修後は省エネ性能(断熱性能)をラベルで可視化。 不動産ポータルサイトに掲載することで、入居希望者へのアピールにもつながります。


手厚い補助が活用できる今が、検討のタイミング

断熱改修は、入居者の快適性向上から物件の資産価値維持まで、さまざまな面でオーナーにとってプラスになる取り組みです。手厚い補助制度が整っているこの時期に、検討する価値はあるといえるでしょう。


賃貸住宅フェア出展&セミナー告知

東京都は、7月29日(水)・30日(木)に開催する賃貸住宅フェアに出展します(ブース番号:A2-21)。セミナーも実施しますので、ぜひご来場ください。

【セミナー】

日時:7月29日(水)11時〜

場所:西2ホール「不動産実務者のための資格ストリート」内セミナー会場

タイトル:「東京都における賃貸住宅向け断熱改修・再エネ利用の支援策」

登壇者:東京都環境局気候変動対策部 マンション環境性能推進担当課長 矢嶋圭氏


【概要】
名称:東京都賃貸住宅断熱・再エネ×コンシェルジュ事業
連絡先:03-6734-7062(受付時間 平日 9:00~17:00)
URL:https://concierge.metro.tokyo.lg.jp/