工場から出た廃材をインテリアに使うシェアハウス 入居対象は住まい探しに苦労する外国人労働者

2022年02月03日

 空き家をリノベーションしたシェアハウスを運営する港不動産(大阪市)は、工場廃材等をリユースしてリフォームの部材や家具として利用し、入居者には住居探しに苦戦する留学生や外国人などを迎えています。目指すのは、地域と共生し、資源を無駄にしない循環型の経済にかなった暮らしの提供です。

▲地域の工場から出る、ドラム缶や太陽光パネルなどの産業廃棄物を活用

増加し続ける空き家問題を解決する

港不動産/ 地域共生循環型シェアハウス

 大阪市内で外国人の住まい探しが増加したのは、2018年頃からです。インバウンド需要に加え、工場が多い西成区では外国人労働者の増加も目立ち、外国人向けシェアハウスを始めるきっかけになりました。

 区内には空き家が多くあるため、これらを改装し住環境を整えて提供することにしました。リフォーム工事で出た廃材を家具にリメイクするのに加え、産業廃棄物をリユースして家具などインテリアに利用することも始めました。

▲再利用するだけでなく、さらに価値を見出していく「アップサイクル」を目指す

 港不動産は、大阪市内で空き家が多い西成区で創業68年を迎え、これまでも空き家再生に取り組んできました。6年前に事業承継した金森匡邦社長は、連携所属団体の活動で行政と連携し、空き家問題の解決やリフォーム提案に加え、家主に対してセミナーを開き、リノベーション事例や管理のノウハウを伝えています。

 今後は、西成区内の企業から出た産業廃棄物をリユースし、不動産価値を上げる事例を増やしたいとのこと。また、家主、地域住民、外国人労働者を受け入れる企業に対して、活動を知ってもらえるようアピールしたいということです。

【商品概要】
名称: 地域共生循環型シェアハウス
賃料:15万円予定
所在地:大阪市西成区南津守4丁目1番33号

【会社概要】
社名:港不動産
創業: 1954年
代表取締役社長:金森匡邦
資本金: 1,000万円
事業内容: 不動産売買・仲介・賃貸管理・相続・有効活用コンサルティング
本社所在地:大阪府大阪市西成区岸里3-10-13
連絡先:電話06-6661-0565