トランクルームへの荷物運搬、運営会社が代行　利便性向上で利用促進狙う

2021年12月22日

　トランクルーム事業を展開するアンビシャス(大阪市)が、自宅や職場など希望の場所に荷物を運ぶサービスを、10月に始めました。元々、トランクルームまで荷物を運ぶサービスを提供しており、利用者からの要望が多かったことから追加しました。希望者はウェブサイトで申し込むことができます。

上層階スペースも使いやすく

アンビシャス ／ 収納ピット

　背景には、トランクルーム利用者の間で、運搬に関わる負担が大きくなっていたことが関係しています。都心部では、自動車を持たない利用者が多く、大型家具や荷物を預ける際、運送会社を自ら手配する必要がありました。また、ビルの上層階にあるトランクルームを利用する人の間では、階段やエレベーターで荷物を上げなければならないことが障害になっていました。

コロナ以降店舗拡大、空きテナントスペースの増加が要因

これまで関西中心の展開でしたが、2020年2月に東京進出し、関東でも店舗を増やしています。コロナ禍以降、リモートワークが急増し、家庭の荷物をトランクルームに預ける利用者が増えたことが要因です。また、商業ビルのテナントスペースに空き物件が増えたことも、拡大を後押ししています。

　店舗運営は、直営店、FC加盟店、テナントビルオーナーによる出店の3パターンがあります。定期的に説明会を行い、トランクルームの認知や活用法を広めています。東京支社長の清水昭安さんは「トランクルームの利便性を向上させていくのが業界課題。賃貸ビルやマンション以外の活用法も伝えたい」と話しています。