『matsuri technologies』吉田代表に聞く「宿泊と賃貸の融合はホンモノか」【書き起し】

 2021年3月23日の『賃貸トレンドニュース』では、matsuri technologies(マツリテクノロジーズ:東京都新宿区)の吉田圭汰代表が登壇した。コロナ禍による宿泊事業への影響と、長期滞在型へのシフト戦略について話を聞いた。

吉田社長(右)とインタビュアの全賃記者(左)

新需要で補填も利益拡大は見込めず

―民泊事業における、コロナ下での影響は?

 2020年3月ごろからインバウンドが取れない状況が継続している。民泊はホテル同様インバウンド需要が高く、当社も7割は海外のお客さま。マンスリーマンション、短期賃貸の運用に切り替えることで稼働を保っている。新規事業も行った。具体的には、20年3月の検疫開始時、隔離期間に合わせて2週間タイプの部屋を貸し出した。5~6月の時期は、PCR検査を受けるのにも時間がかかるため、風邪をひいたお客さまを隔離された施設でお預かりする。他には、同棲カップルを対象に初期費用無料を実施する「おためし同棲」というサービスをベースに物件を稼働させている。

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―インバウンド需要の損失をどれくらい補填(ほてん)できているか?

 コロナをしのぐという意味では有効だったが、商売としてもうかっているわけではない。法人の隔離利用はウイークリーマンションやマンスリーマンションのレートに近いので、住居利用との賃料対比1.7倍から2倍くらい。「ためし同棲」はもともと安いところに「まけてほしい」という声が多い。単価を考えると総じてもうかっているとは言い難い。

―民泊のオーナーや管理会社へ提言はあるか?

 まず、地方の民泊(那須、軽井沢、熱海など)は別荘やヴィラとしての需要がかなり戻ってきていて、コロナ禍前より収益がいい物件もある。海外に行けない分、国内の旅行需要がある。現状収益が安定しているのであればホールドした方がいい。

 例えば、当社では民泊のマンスリー転用に関して、事業再構築補助金を用いた再構築への相談を受け付けている。このようなものを利用して、できるだけ逆ざやを減らし、民泊需要の回復を待つ。

―ホテル業界がマンスリープランなどで長期提供に参入し始めていることを、賃貸の管理会社も不安視している流れがある。現在の状況をどのように考えているか?

 ホテルのマンスリープランに関しては、うまくいく会社とうまくいかない会社がはっきり分かれると思っている。住居は、キッチンをはじめ住宅としての基本的な機能が備わっている。ホテルの部屋は広く、高級ホテルやアパートメントホテルなら暮らしやすい設備もある。低単価のところは出張需要はあるが基本的には既存需要の食い合いになる。住居という意味ではそこまで大きな障害にはならないと考えている。


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