トランクルームの小口化商品。投資家間流通市場の形成を狙う

2023年09月12日

 トランクルーム等の開発・運営を行うエリアリンク(東京都千代田区)は、初となるトランクルームの不動産小口化商品の提供を開始しました。第1弾は、神奈川県横須賀市の郊外で同社が開発した1棟44室の物件で、物件価格1億1600万円の全額を、投資家から1口100万円で調達。投資家からの応募は3億6700万円と、募集額の3倍超になり、ニーズの高さが感じられます。

▲小口化した神奈川県横須賀市のトランクルーム「ハローAct」

投資家の応募は3億6700万円と、募集額の3倍超

エリアリンク / ハローAct

コンテナボックスやトランクルームの開発・運営を行うエリアリンクは、トランクルームの不動産小口化商品「ハローAct(アクト)」の提供開始を発表しました。2023年6月1日に出資の募集を開始し、6月30日に契約の締結を完了。長期運用後、中古物件を投資家に仲介し、投資家間の流通市場をつくっていきたい考えです。
「ハローAct」の第1弾は、神奈川県横須賀市の郊外で同社が開発した1棟44室の物件が対象です。不動産特定共同事業法に基づき、同社が任意組合を組成。物件価格1億1600万円の全額を投資家から調達しました。1口100万円で、最低口数10口から。分配利回りは4.3%、運用期間は約10年2カ月。投資家からの応募は3億6700万円と、募集額の3倍超になり、ニーズの高さを感じているといいます。
同社の小口化事業の狙いの一つは、セカンダリーマーケットの形成です。ストレージ本部資産コンサルティング部の西田隆介部長は、「トランクルームは、土地活用や投資家による長期所有を前提とした取得が多く、中古物件を売買する市場ができていない」と話します。「ハローAct」は、10年ほどの運用期間をめどとして、その後は同社が仲介し、任意組合から別の投資家に売却する形を想定しています。

【商品概要】
名称:ハローAct
概要:不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品。一棟型のトランクルーム「ハローストレージ」の所有権を1口1000万円に小口化した不動産権利を取得できる商品。任意組合を組成し、共同で不動産を所有、エリアリンクが事業者となって運営。小口化でも不動産の投資と変わりなく、不動産所得として配当を得ることができる
その他:第2弾(2回目)は埼玉県所沢市の物件で2023年11月に募集開始予定

【会社概要】
社名:エリアリンク
設立:1995年
代表取締役:鈴木貴佳
資本金:61億円(2022年12月31日現在)
事業内容: ストレージ事業、土地権利整備(底地)事業、オフィス事業、アセット事業
従業員数:71人(2022年12月31日現在)
本社所在地:東京都千代田区外神田4-14-1秋葉原UDXビル北ウィング20階
連絡先:問い合わせフォームより