高齢者向けIoT賃貸住宅。自社運用のほか投資家にも販売

2024年02月06日

 投資用不動産の開発を行うシーラ(東京都渋谷区)は高齢者向けのIoT賃貸住宅「シニアテックマンション」シリーズを展開しています。「シニアテックマンション」は、同社が物件を取得し、スケルトン状態からリノベーションしたうえで自社運用するほか、投資家に販売し、同社で借り上げ、転貸して運営するケースもあります。

▲室内はバリアフリーだが、それとは見えない工夫も

現在は区分で提供。今後は1棟単位の提供を目指す

シーラ / シニアテックマンション

 「シニアテックマンション」は、シーラが物件を取得し、スケルトン状態から高齢者向けにリノベーションを施し、自社で運用している高齢者向けのIoT賃貸住宅です。投資家に販売し、同社で借り上げ、転貸し運営するケースもあります。2023年10月31日時点で、同社が20戸を管理・運営。専有面積は26.6〜45.15㎡で家賃は平均15万3000円、表面利回りは平均約4.7%です。現在は区分での提供ですが、今後は1棟単位での提供を目指しています。

 「シニアテックマンション」シリーズの特徴は、大きく2つあります。1つ目はIoT機器を導入している点です。アマゾン・ドット・コム(アメリカ・ワシントン州)が提供するスマートスピーカー「Amazon Alexa(アマゾンアレクサ)」を導入し、体が不自由でも音声で家電の操作が可能です。介護・看護の有資格者が常駐するコールセンターと通話ができる緊急呼び出しボタンや、人感・温度センサー、睡眠センサーなども設置。異常を感知した際には、入居者本人や家族に連絡がいく、見守りの仕組みになっています。

 2つ目は入居者に意識させないようなバリアフリー設備を導入している点です。健康でアクティブな中高年にとって、介護設備が必要以上にあることは自尊心を傷つけてしまうというのが理由です。手すりの代わりに手を置けるスペースを設けたり、段差を多少つくったりして、室内がバリアフリーに見えない工夫もしています。

【商品概要】
名称:シニアテックマンション
賃料や販売価格:物件による ※詳しくはシーラに問い合わせを
入居審査:保証会社の審査による。65歳以上の高齢者でも、それ以下の方でも審査が通れば入居可能
導入設備:人感温度(在室中に長時間動きがない状況や、温度・室温の感知)、音声操作(給湯器・照明・エアコン・カーテン・スピーカーなど、持ち込みの家電も操作可能)、緊急呼び出しボタン(ボタンを押すとコールセンターにつながる。寝室・トイレ・洗面室の3ヶ所)など
サポート体制:入居者の困りごとに24時間対応。例えば、土日祝に「体調が悪くて病院に行く前に症状を相談したい」といった場合でも訪問診療で対応。利用回数は無制限。看護師などのオペレーターも対応など

【会社概要】
社名:シーラ
設立:2010年
代表取締役CEO:湯藤善行
資本金:29億600万円
事業内容:不動産売買、マンション開発、賃貸、管理および仲介、不動産クラウドファンディング、総合建設業
本社所在地:東京都渋谷区広尾1-1-39恵比寿プライムスクエア7F
連絡先:問い合わせフォーム、または、電話0120-406-104(10:00~18:00、土日祝休)