既存の賃貸住宅に設置できる防音小部屋

2022年11月11日

　音楽機器を販売するヤマハミュージックジャパン（東京都港区）は、防音小部屋「セフィーネNS（Natural Sound）」を販売およびレンタルしています。既存の賃貸住宅への設置が可能で、設置所在地の6割は首都圏。テレワーカーや動画配信者からの問い合わせが増えています。

セフィーネNS（Natural Sound）／ヤマハミュージックジャパン

導入の5割が既存の賃貸住宅。レンタルも好調

　「セフィーネNS」は防音小部屋です。遮音性能は35dB（デシベル）と40dBの 2パターンあり、35dBではピアノの音を通常の話し声程度まで、40dBでは小声で人が話す程度まで抑えることができます。

　提供方法は販売とレンタルの2通りがあり、2022年9月直近の2年では、レンタルが好調です。2020年以降では、新型コロナウイルス感染拡大前と比べて20％ほど利用が増え、年間で300件ほど貸し出しています。そのうち5割以上が既存の賃貸住宅への設置です。専有部を破損しないことを条件に、オーナーから許可を得た入居者からの問い合わせが多く、設置の多い間取りは単身者向けの1Kやワンルームです。レンタルは、遮音性能35dBの0.8畳用、1.2畳用、1.5畳用、2畳用の4サイズが対象で、施工や解体も簡単で、くぎなどを必要とせず、取り付けは半日程度となっています。

　同社の事業企画部の鈴木富士人主事は、「もともとは音楽の専門家や音大生からの問い合わせが基本だった。だが、コロナ下以降は、家の中にオンライン会議ができる空間が欲しいという声や、在宅時間の増加により家でできる趣味として動画配信を行う人からの問い合わせが増えた」と話します。