【インタビュー】Z世代だけじゃない!SNSを使った賃貸部屋探しのリアルを聞く ポータルより探しやすいってホント?

2022年02月10日

山本悠輔(全国賃貸住宅新聞)

SNSで空室物件を紹介する不動産会社アカウントをよく見かけるようになった。SNS集客はコストがかからない。という点が最大のメリットだが、実際にSNSを使って部屋を探す人はいるのだろうか。今回は、SNS経由で都内の物件に入居を決めた30代男性のTOMOさんに、部屋探しの経緯や、ポータルサイトとの使用感の違いを取材した。

取材対象者プロフィール

名前:TOMOさん
年齢:30代前半
詳細:20代後半の女性とカップルでのお引越し。東京都内、主に渋谷区でデザイナーズ物件を探していた。家賃20万円で2LDKの物件で契約。

普段見ているTikTok経由で部屋探し、SNSからオンライン商談へ

山本:今回SNSで物件を決めたとのことですが、SNSで部屋探しから契約までの経路を教えてください。

TOMO:TikTokでお部屋紹介をしているアカウントを見つけて、いくつか動画を見ていました。アカウントに載っていた公式LINEへ問い合わせを入れて、LINEのチャット上でオンライン面談に入った流れですね。そこからは現地内覧で初めてリアルで仲介さんとお会いし、契約をしました。

山本:そもそも物件を探す方法として、TikTokを使おうと思ったのは、なぜでしょうか?

TOMO:「TikTokで部屋を探す!」と決めていたわけではなく、ポータルサイトでも見ていました。SNSは普段、プライベートで娯楽用に見ている。という程度ですが、以前から部屋紹介動画がアップされている事は知っていました。今回部屋探しをするタイミングがあったので、TikTokでも一回見てみよう。という流れですね。

山本:ポータルサイトでもTikTokでも、同時並行で部屋探しをしていた。ということですか?

TOMO:そうですね。

▲SNS集客に注力する『内見女子』の紹介動画。SNS経由で月間反響2000件を獲得している

山本:そうした中で、TikTokの、このアカウントに問い合わせをしよう。と思われたのはなぜでしょうか?

TOMO:問い合わせをしたアカウントの投稿内容が、デザイナーズ物件のものが多かった。という事が大きいです。私が都内、主に渋谷区のデザイナーズ物件を探していたので、このアカウントの不動産会社であれば、一番私の求める部屋を扱っているかも。と思ったからですね


SNSの部屋紹介動画 テンポ感がちょうどいい

山本:SNS経由での部屋探しは初めての経験だと思います。TikTokで探す時と、これまでのようにポータルサイトを使った部屋探しでは、サイトの造りや見方が全く違うと思うのですが、使用感などはいかがでしたか?

TOMO:正直、TikTokの方が見やすかったですね。短い動画の尺で、色んな部屋がサクサク見られる。という印象があり、テンポがよかった。

山本:ポータルサイトは、物件情報に特化していますからね。これまでの部屋探しは、ウェブ上では物件の詳細や画像を見て、あとは現地内覧をする。という流れがあります。そうした現地で見て初めて分かる部分をウェブ上でも見られるようになると、満足度はより高まりますね。

TOMO:TikTokの部屋探し動画は、内覧のような作りですよね。紹介をするMCの人がいて、部屋の説明をしてくれる。南向きの部屋であれば「日当たりがとてもいいです」とか。これは見ている側からすると、とても楽です。「トイレが少し狭い」など、悪い部分もしっかり伝えてくれますから、嘘はついていないんだろう。とも思えます。


部屋探しにSNS利用 抵抗はないです。

山本:SNS経由で部屋を借りる。ということへの抵抗はありませんでした?

TOMO:私は無かったですね。家を買う。となると話は別でしょうけど、借りるのは特に。ただ確かに中には、どんな不動産会社なのかな?と思う人もいるかもしれませんね。

山本:最後に、今後SNSで部屋を探す際に、「この部分をもう少し見たい」「こうした機能が入ってほしい」といった要望はありますか?

TOMO: そうですね。。。物件の家賃が載っていない投稿とかもありました。僕はそんなに気にならなかったのですが、そうした投稿には、コメント欄に「家賃を教えてください」といった内容が入っていましたね。投稿の時点で家賃を知りたい。という人はいると思います。

山本:なるほど。大変参考になりました。ありがとうございました!

TOMO:ありがとうございました!