日本語の請求書じゃ支払えない? 外国人がストレスなく生活できるポイントを、GTNに聞いてみた。
2022年08月18日
山本悠輔(全国賃貸住宅新聞)外国人専門の生活サポートを行うグローバルトラストネットワークス。事業を支えるグローバル生活サポート部では、外国人入居者・管理会社の問い合わせ対応を行っています。あらゆる言語が飛び交うグローバル生活サポート部で、入社4年目を迎えるグルンさんに、外国人が日本でストレスなく生活するためのポイントを取材しました。
名前:グルン ソビット/GURUNG SOVIT
出身:ネパール
株式会社グローバルトラストネットワークス(GTN)
グローバル生活サポート部 リーダー
生活相談 月間7,000件対応
山本 「グローバル生活サポート部の主な仕事内容を教えてください」
グルン「入居者様の不安を解消して、オーナー様・管理会社様に安心感を与える。という仕事です。具体的には、GTNが提供する家賃保証をいただいて賃貸借契約をした入居者様・管理会社様に対して、日本での生活支援です。各国から訪日する入居者に合わせた言語で対応していますね。」
山本 「初めて日本で生活する外国人入居者にとって、不安。とはどういった内容でしょうか」
グルン「様々ですが、設備のトラブル・家賃の支払方法などですね。契約時に仲介会社から一通り説明は受けていると思うのですが、日本語がまだできない人もいます。日本の文化をきちんと理解してもらう。というのは、母国語で話さないと難しいです。」
山本 「ちなみに、グローバル生活サポート部には、月間何件ぐらい問い合わせが入りますか?」
グルン「月間で7,000件は連絡が入りますね。その場で解決するケースもありますが、1週間・1カ月単位で入居者様と連絡を取り合う案件もあります。ツールは基本的に電話とメールを使っています。ただ、海外にいらっしゃる方は、SNSを使用する人もいるので、入居者に合わせたツールを活用しています」
支払いに関する問い合わせが断トツ
山本 「入居者からの問い合わせの中で、印象的な内容はありますか」
グルン「支払いに関してですね。そもそもATMが日本語のみだと、お金を下ろせない。送られてくる請求書を見ても、どこに支払えばいいのか分からない。バーコードもついていない。といったケースが多いです。そうした場合は、ビデオ通話でATMの操作を教えたり、請求書の写メを送ってもらい、説明したり。といった方法で解決しています。」
山本 「出身国によって、問い合わせ内容の傾向などもあるんでしょうか」
グルン「ありますね。その国の文化と日本の習慣が合わない。だからこそ起こってしまうのですが、例えば中国人は普段から声が大きい。ネパール人は友だちと集まってパーティをする。といった具合ですかね。ただ、注意をすれば理解してくれます。」
日本人も、外国人を理解する文化を
山本 「外国人を受け入れるにあたって、管理会社・オーナーができることや心構えなどはありますか」
グルン 「2つあります。1つ目が、日本と海外の文化の違いを知ってほしい。です。2つ目は、その国の言語で書かれた書類や契約書を用意していただくこと。日本と海外の文化の違いを知ってほしい。と思います。例えば、その国の言語で書かれた書類や契約書を用意するとか。契約時に重要な部分だけ書き記したメモ。などでも良いんです。GTNでも言語マニュアルを用意しています。こうしたツールを使ってもらえれば、外国人の日本での生活がもっと円滑になると思いますね。」