月額5000円からのプロジェクト管理システム

2023年01月27日

 システム開発のシービーティー(東京都中央区)が提供するクラウド型プロジェクト収支管理システム『プロカン』は、プロジェクトごとの予算計画や収支管理、経費精算や請求書の申請など様々な業務を実行できる業務効率化サービスです。月額基本料金が3アカウント5000円からという安価さもあり注目されています。どんなサービスなのか、マーケティング本部の坂田恭平さんに話を聞きました。

▲受注後のプロジェクトの進行から収支管理までサポート 

プロカン /シービーティー

売上・支出・社内申請を一元化 プロジェクトの「見える化」「業務効率化」へ

――プロカンとはどのようなサービスですか?

 プロジェクトの運用に必要となる、収支の管理や社内申請・承認などの作業をクラウド上で実行・管理する基幹業務システムです。見やすく、使いやすい設計を心掛けて作ったシステムなのでDXに詳しい人材がいなくても簡単に導入することができ、業務効率化につながるサービスとなっています。

▲シービーティー・マーケティング本部の坂田恭平さん

――プロジェクト管理システムというと、具体的にはどのようなことができるのでしょうか。

 まずは、プロジェクトごとの収支の管理です。売上・原価・経費などの収支を集約し、月ごとの収支を明確化できるほか、数カ月先にどれくらいの利益が出るか等といった計画分析も行えます。また、社内承認のワークフローもクラウド上で行うことができます。各種稟議書をデジタル化し、プロカン上での申請・承認・管理もできるようになります。印鑑を押すためだけに出社する必要もなくなりますし、経費精算や請求書の申請なども簡単に行えるようになります。

 弥生会計・勘定奉行・freeeといった会計システムとも連携しているので、収支管理から社内処理、会計までをトータルでクラウド化することも可能です。もちろん、プロジェクトの進捗管理もできます。直感的なUIで簡単に操作できるため専門的な知識も不要です。これまで複数のソフトで行っていたプロジェクト管理を一括で行えるので、大幅な業務効率化を期待できると思います。

――DXが広がっているとは言え、いまだに多くの企業は、社員それぞれが独自にエクセルなどでプロジェクト管理を行っていることが多いです。

 だからこそ、プロカンが求められると考えています。プロカンには「経営の見える化」「簡単操作」「承認ワークフローの効率化」「業務効率化」という4つの特徴がありますが、これらの特徴は案件ごとに収支管理を行う企業ならばどんな業界の企業であっても必要とするものだと思います。

▲「見やすい」「使いやすい」を追求したサービス

 たとえば、ある案件の利益が当初予想よりも低かった場合、その原因が何だったのか、どうすれば改善できるかなどを正確に把握する必要があります。しかし、多くの企業の場合、案件ごとの収支管理は担当社員ごとにやり方が異なったり、売上・原価・経費のデータが一つのシステム上で集約されていないため、原因の分析が正確に行えないまま案件を進めることになります。プロカンを導入すれば、目標金額への達成度や、誰が一番利益に貢献したか、一年を振り返って何月が最も利益を生んだかなどが一目でわかるようになります。

――担当者だけでなく、会社としてもプロジェクトが見える化できるようになりますね。

 さらに、社内の申請・承認もクラウド化できるので、さまざまなシーンで業務効率化できると思います。月次の締め作業も一時期に集中しにくくなり、従来のように月末月初に身動きが取れなくなるというようなことも解消されるかもしれません。

 また、電子帳簿保存法への対応にも活用できます。電子帳簿保存法での書類の保存には、透明性と検索性が求められます。透明性は、受け取ったデータが改ざんされていないかを証明するために、タイプスタンプなどを使って履歴を残す必要があります。また、検索性では、税務調査が入った際にデータを検索しやすいように、取引金額や取引先、案件の内容がすぐに検索できる状態であることが求められます。

 弊社の調査では34.6%の企業が電子帳簿保存法への対応を「行っている」と回答しましたが、ルールを正確に理解しているかどうか疑問が残ります。単に電子データを保存しただけでは対応しているとは言えないので、プロカンによって対応できるようになると思います。

低コストで運用可能 中小企業を中心に101社が導入

――どのような企業が利用していますか?

 多いのは、広告代理店・制作会社・コンサル・システム開発などです。プロジェクトベースで仕事を受発注している企業ならば業界問わず有用だと思います。公営美術館からお問い合わせをいただいたこともあります。一つの展覧会を1プロジェクトとして管理したいとのことで、現状はエクセルで予算を管理しているため収支報告の時に数字を合わせるなどの作業に苦労されていたそうです。

▲期間ごとの目標を設定し、達成率、達成までの金額などを可視化できる

 こうしたシステムは高額だと思われがちですが、プロカンは月額料金が3アカウント5000円から(別途導入アカウント費あり)となっているため低コストで運用することができます。これまでに101社・2512アカウント(2022年12月現在)が導入されていますが、その多くは中小企業です。

不動産会社も収支管理に活用

――不動産業界でも利用している企業はありますか?

 これまでに2社の不動産会社に利用していただいています。どちらも30アカウントほど利用している中小企業です。1社目はビルを購入してシェアオフィスとして貸し出している企業です。ビルの購入費やメンテナンス費用に対して、どれくらいの収入を得られるかなどをプロジェクトとして管理しています。

 もう1社は建売の物件を販売する企業です。売却時の収支の見える化を目的に導入しました。土地を購入して物件を建て、広告費や人件費がどのくらいかかるかなどを可視化しています。管理会社での導入事例はまだありませんが、部屋ごと・一棟ごとを1プロジェクトとして収支管理することができると思います。

――なぜこのようなサービスをはじめようと思ったのですか?

 もともとは社内のプロジェクト管理のために自社で開発したものです。グループ会社でイベント制作をしている会社があるのですが、そこで使用していました。プロジェクト単位で案件を管理する会社ならどこでも必要になるかと思ってサービス化しました。プロジェクト管理は属人化しやすい仕事で、収支もプロジェクト完了時までしっかりと把握しないと収支管理が疎かになり、赤字の原因になってしまいます。システムで統制して正確な情報を把握できるようにすることで、高利益のプロジェクトを生み出すこともできると思っています。

【サービス概要】
サービス名:プロカン 
価格:3アカウント5000円〜

【会社概要】
社名:シービーティー
設立:2020年3月
代表者:若村和明
資本金:1億4000万円(資本準備金含む)
事業内容:システム開発事業
本社所在地:東京都中央区築地3-11-6 築地スクエアビル8階
連絡先:cbt-sales@cbtinc.jp