『第一不動産』保崎取締役に聞く ギクワーカーがIT重説 売上アップにつなげる業務の仕分け方

2021年11月16日

入居申し込み後のIT重説をギグワーカーに委託することで、宅建取得社員の業務負担を軽減。
営業提案に専念できる環境づくりに注力する。ギグワーカーの採用方法や、リスクヘッジなど、実践ノウハウを聞きました。

IT重説のアウトソースは問題なし?

オンラインで顧客と対峙する前に練習の場など設けたのですか?

保崎:まず弊社で準備した動画で練習をしてもらった。できるとなった段階で、テストという形で弊社の社員を相手に実施した。別々の社員を相手に3回ほどやってもらった。問題なし、となれば、お客様と対峙してもらう形になった。

オンラインツールのリテラシーは個人差はでますか?

保崎:説明する内容は決まっているので、質の良し悪しはそんなにないが、聞き取りにくい人の差は出た。早口の人はゆっくり話してください、と指導させていただいて、もう一度テストを実施。それである程度のレベルはできるようにした。

特殊なスキルがないと選ばれない訳ではない?

保崎:そういう訳ではない。重要事項説明は宅建士でないとできないので、みなさん宅建士の勉強をして取得しているので知識はある。外部の宅建士に依頼する際に問題になるのが、宅建士は実際の部屋や物件を知らない。
お客様から質問があったら、「担当者からお答えさせていただきます」と返事をするようにしてもらっている。

そのやり取りが煩雑になることは?

保崎:ない。お客様からいくつも質問をいただくことはなく、終わった報告の段階で上がってくるくらいなので、そんなに煩雑になることはない。


「その仕事は、社員がやるべきなの?」

社員は頭を使う作業へということで、社員への意識づけ、教育は変えましたか?

保崎:月に1回全社員の会議がある。社長から方向性の話をし、社長が言っているだけなのか、世間的にそうなのかも含めて話をした。その場で積み重ねることで、事務的な仕事はAI、パソコンに乗っ取られる、賄える仕事になる。
パンチャーはアルバイトで充分、なども伝えて、社員の頭をリセット、再生している。生産性の話も毎月伝えて公開している。事務員でも数カ月で何百万の利益を出した社員もいる。

採用で変えた部分はありますか?

保崎:私どもの時代と違う。私どもの時代は24時間戦えますかの時代。ジェネレーションギャップがあり、ガンガン行こうぜとは言えないので、その中で会社の方針や考え方を最初に伝えて、そういった会社でもOKという子に来てもらうのをインターンシップなどで心掛けた。
あまりに極端に振れ過ぎてしまった子は、ホームランが打てるかもと思っても、打率が2割行かないかも、チームの雰囲気が悪くなるかも、と思ったらなしにするなどは考えた。


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第一不動産

保崎 将士 取締役


1995年に入社、管理部を経験したのち、総務部で営業戦略や新卒採用などに携わる。


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