仕事上で必要なビジネススキル習得度合いを可視化 ビジネス基礎力診断テスト

2022年06月21日

 ラーニングエージェンシー(東京都千代田区)の『Biz SCORE(ビズスコア)シリーズ』は、仕事で求められる基礎能力を診断するテストサービスです。社員や組織全体のビジネススキル習得度合いを可視化し、改善などに繋げられるとして、2016年のサービス提供開始から急速に拡大し、これまでにのべ10万人以上が受検しています。『Biz SCORE』の内容と企業が抱える課題について、田中敏志取締役に話を聞きました。

客観的スコアで現状把握 改善に繋げるサービス

ラーニングエージェンシー(東京都千代田区) / Biz SCORE

―――『Biz SCORE』とはどのようなサービスですか?

 組織で働くうえで必要となる様々な知識やスキルの習得度合いを診断するサービスです。新入社員や内定者向けの『Biz SCORE for Freshers』、入社2年目以上の社員向けの『Biz SCORE Basic』、管理職を対象とした『Biz SCORE for Managers』の3種類があります。

 90分間のテストを受検すると、1時間以内に結果が通知される仕組みになっていて、受検者が得意としているスキルや不足している知識などを把握することができます。結果通知には受検者に欠けているスキルの向上方法や研修例も記載されているので、診断と改善案を同時に得ることができます。

ラーニングエージェンシー(東京都千代田区) 田中敏志取締役

―――具体的にはどのようなスキルを診断することができるのでしょうか?

 「仕事の計画や進め方」、「コミュニケーション力」、「思考力」、「ビジネスパーソンに必要な知識」の4項目を診断することができます。

―――利用が広がっているポイントは何でしょうか?

 現状の診断だけでなく、改善につながるサービスだからだと思います。診断結果を全受検生の平均で比べられるだけでなく、同業者・同年齢内での平均とも比べられるので、受検者は危機感を持って現状を把握することができます。同じ会社内で受検生が複数人いれば、組織としての弱点の把握にも繋がります。

 例えば、コミュニケーションスキルの診断で「相手の意図を汲み取れていない」と診断された場合、改善案として「日常業務で相手が言ったことを記録し、確認するように心がける」などといった具体的な対処法も提示されます。読んだ方がいい書籍や、オススメの研修なども提示されるので、受検者にあった改善策が見つかります。受検者一人一人が抱える課題は異なるので、それぞれの現状をしっかり認識し、それぞれに合った対処法を提示することが、組織全体のスキルアップにも繋がると思います。

▲受検結果から教育計画を立てることができる

―――どのような企業が導入していますか?

 100~300名規模の中堅企業が圧倒的に多いです。こうした企業は、外部環境が急速に変化している現在で変革意識が高く、具体的な改善策を必要としています。社員・企業全体の実態が可視化されるので診断結果にショックを受ける人も多いのですが、こうした健全な危機意識の目覚めがなければ変革意識は強くなりません。人事・経営部門だけでなく、営業・技術部門などにも利用を広げる企業も増えています。

社員と企業全体の実態が可視化される

「頑張れ」では育たない 必要なのは課題の認識と成長方法の言語化

―――現代の企業が抱える課題にはどのようなものがあるのでしょうか?

 DXが進んでいないと悩む企業の多くは「現状維持でもなんとかなる」という意識が強い傾向にあります。また、日々の業務に追われ、変化の機会を作ることができません。コロナの影響から現在では多くの業界でリモートワークが導入され、働き方が大きく変わっているにも関わらず、マネジメントしきれていない企業も多くあります。また、年齢が高くなるにつれて思考力が低下する傾向もあり、経験を基にした判断、つまり前例踏襲的な仕事の進め方を選んでしまいがちです。さらに、新人教育においては研修によって発覚した新人が抱える課題や成長フローが言語化されないまま配属されてしまうことが多く、適切な育成が実施できないというケースも多いです。

―――不動産業界ならではの課題もあるのでしょうか?

 不動産業界では、人材育成の施策がうまく機能していないことが多いです。一律のマニュアルしかなかったり、「背中を見て学ぶ」といった漠然とした教育システムしか持たないため、指導者が育っていないということも少なくありません。また、営業部門ではトップセールスマンであっても自身の成長要因が言語化できない人が多く、組織としての成長に繋がらないというのが現状のようです。

 多くの人は「この人は仕事ができる・できない」というのを感覚的にわかったつもりになっていますが、具体的にどんなスキルに長けているのか、何が不足しているのかを言語化することができません。課題要因が分析できず、「頑張りなさい」としか言われない組織では人材は育ちません。DX推進においても業務プロセスや課題を言語化して把握する能力が必要となるため、客観的な指標を基に成長できる環境を構築することが大切だと思います。

【商品概要】

名称:「Biz SCORE」シリーズ
価格:要問い合わせ(受検形態、従業員規模によって異なる)

【会社概要】

社名:株式会社ラーニングエージェンシー
創業:2006年2月
代表取締役社長 眞﨑大輔
資本金:非公開
事業内容:人材開発・組織開発支援、学習コンテンツ開発、各種調査研究の実施
本社所在地:東京都千代田区有楽町2-7-1 有楽町ITOCiA(イトシア) オフィスタワー18F
連絡先:(電話)03-5222-5111