抗菌・消臭効果を発揮する漆喰 既存壁紙の上に1回塗るだけ

2022年01月01日

　住宅用塗料などの販売を行っている関西ペイント（大阪市）は、抗菌、抗ウイルス、消臭機能を発揮する漆喰塗料「RS（アールエス）シックイ巧」を販売しています。施工は、既存の壁紙の上から塗るだけです。既存物件に施工することで、物件に新たな付加価値が生まれます。

原状回復工事で壁紙の貼り替えも不要に

関西ペイント ／ RSシックイ巧

　関西ペイントが販売する「RSシックイ巧」は、壁紙に塗装し、抗菌、抗ウイルス、消臭機能を発揮する漆喰塗料です。既存の壁紙に半透明の漆喰塗料を1回塗ることで効果を発揮。漆喰の主原料である消石灰がウイルスの増加を抑制し、菌や、トイレやたばこなどの臭い成分に反応してそれらの増殖を打ち消します。施工は塗り始めから乾くまで４時間ほどで完了します。

　管理会社やオーナーは、この漆喰を塗ることで、抗菌・抗ウイルス・消臭機能を物件の付加価値として提案できます。さらに、塗料で壁紙がコーティングされるため、原状回復工事で壁紙の貼り替えが不要になり、費用削減や工期短縮にもつながります。2021年11月現在、全国の関連塗装会社947社に販売しています。

　この漆喰塗料は、もともと2007年に、インフルエンザなどの感染対策のために開発されたものでした。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、既存の壁紙に利用できるように改めて開発されました。廣嶋敏幸部長は、「壁紙は４年ほどで貼り替えられることが多く、工事のたびに廃棄物が大量に出ている。商品の知名度を上げて塗装という選択肢を増やしていきたい」と抱負を語ります。